薄毛と一言で言っても、何が原因で起こっているのか、どんな状態なのかで対策はそれぞれ異なります。
薄毛対策に取り組む場合は、まず薄毛のタイプを把握する必要がありますが、一度進行すると自力での改善が難しい症状もあるので、まだ兆候が見えない段階から予防対策を取っておいたほうが賢明でしょう。
どんなタイプであれ、基本は頭皮の健康を保つことが重要です。自分で自宅で出来る方法については是非知っておきたいですね。
基本は規則正しい生活
薄毛は肉体的精神的なストレスにも関係していると言われていますし、生活にも食べ物にもとても深く関わっています。
特に男性ホルモンのテストステロンの分泌量と関係が深いと言われていますが、いかにして正常な体内環境をキープするかが問題だと言えます。
そのためには、何を置いても規則正しい生活が必要です。
人生にはいろいろな楽しみがありますが、未来の自分のためにならない悪習慣なのであれば、やはり今こそ控える決意をすべきでしょう。
食生活の乱れは、髪の毛を作る栄養不足にもつながりますので、たんぱく質、ビタミン類、亜鉛などを意識的に摂取することが重要。
喫煙や飲酒は体内の栄養を浪費してしまうので、止めるもしくは極力控える必要があります。たんぱく質不足は脱毛症のトリガーにもなるので、良質なものを摂りましょう。
食事は1日3食、同じ量を規則正しく食べるのが正解です。
夜遅くに食事をしないように時間のコントロールも必要。質の良い睡眠は髪の毛にも健康にもとても重要なので、きちんと眠れる工夫も必要です。
薄毛に良い栄養素を摂る
薄毛予防に必要な栄養素は、たんぱく質、ビタミン類、亜鉛などです。
これらは髪の毛を作るための原材料で、不足すると髪の毛を作ることが出来ないばかりか、髪の毛が早く抜け落ちる脱毛症の原因にもなってしまいます。
たんぱく質は多くの食材に含まれていますので、基本的には足りなくなることはありませんが、1日3食バランス良く摂取する必要があります。
また、肉ばかり食べて肥満やドロドロ血になるのも問題です。
ビタミン類の中では特にビタミンE、ビタミンB群が必要で、スナック菓子などのジャンクフードやファストフード、インスタント食品ばかりを食べている人が不足に陥りやすい栄養素です。
亜鉛はセックスミネラルとも言われますが、美しい髪の毛や爪を作るのに欠かせない栄養素です。吸収率が悪いので体内に取り込まれにくく、失われやすい特徴があります。
薄毛対策に良い栄養素・成分
髪の毛はケラチンというたんぱく質で出来ています。
爪もまたケラチンで出来ていますが、これは摂取したたんぱく質をアミノ酸に分解し、体内で合成し直すことで作り出しています。
このように、髪の毛を育てるために食事から摂るべき成分はいろいろとあります。薄毛の人が摂ったほうが良い成分についてまとめておきましょう。
たんぱく質
たんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されていますが、必須アミノ酸など食事で摂取しない限り補給出来ないものもあります。
食事から摂取しなければいけない髪の毛の成分は、積極的に摂りましょう。
たんぱく質には動物性と植物性とがありますが、動物性たんぱく質は肉や魚、卵、乳製品などに含まれます。植物性たんぱく質は大豆が豊富なので、納豆や豆腐、豆乳などが良いでしょう。
・オススメの食事
納豆、豆腐、豆乳など
亜鉛
最初に紹介したケラチンですが、ケラチンを合成する時に必要なのが亜鉛です。亜鉛不足になるとケラチンが作れず薄毛になったり、弱い髪になったりします。
セックスミネラルとも言われ、男性ホルモンを作ったり精子を作ったりする働きもあります。亜鉛を含む食品は、牡蠣が一番で、肉類やうなぎ、いわしなどにも含まれます。
アーモンドや海草類にも豊富です。ただし過剰摂取は中毒になるので注意してください。
・オススメの食事
牡蠣、うなぎ、いわし、アーモンド、海藻類など
ビタミンB郡
ビタミンB1、ビタミンB2、 ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸が必要です。
髪の毛を作る毛母細胞が分裂するのを活性化します。皮脂が過剰な人、頭皮が炎症している人には特にビタミンB2とビタミンB6が必要です。
ビタミンB2はレバーや卵、大豆、緑黄色野菜に多く含まれます。ビタミンB6はマグロやカツオ、イワシ、サバなどの青魚に多いです。
・オススメの食事
レバー、卵、大豆、緑黄色野菜、マグロ、カツオ、イワシ、サバなど
その他のビタミン
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、活性酸素を除去する抗酸化作用があります。特にビタミンAは細胞分裂を活性化させる働きがあります。
ビタミンAは緑黄色野菜や、うなぎに多く、ビタミンCは酸っぱいフルーツに多いです。ビタミンEはナッツ類、やオリーブオイルなどの植物油に多く含まれます。
・オススメの食事
緑黄色野菜、うなぎ、フルーツ、ナッツ類、オリーブオイルなど
カプサイシン
カプサイシンは唐辛子の成分ですが、髪の毛の成長を促進するインスリン様成長因子の産生を促進することがわかっています。大豆に含まれるイソフラボンと同時に摂るとより効果的です。
ただし、胃が空っぽの状態でカプサイシンを摂ると腹痛が起こるので、胃腸の負担を軽減するために食後に摂りましょう。サプリメントなどで摂る場合には、カプサイシンの量は少なめから始めるべきです。
・オススメの食事
唐辛子など
睡眠は基本的な薄毛対策
人間は寝ている間に成長ホルモンを分泌しますが、もちろん髪の毛にも影響があります。
成長ホルモンの働きによって髪の毛が育ち、皮膚や筋肉も修復されます。
質の良い眠りは胃に食べ物が残ったままでは取れませんし、寝不足は成長ホルモンの分泌量を減らします。時間に余裕を持って食事をし、しっかりリラックスして就寝しましょう。
育毛剤博士
耳の痛い人が多いと思うんじゃが、薄毛は男性ホルモンのテストステロンの分泌量と関係していると言われておるのじゃ。
直接的に悪さをするのはテストステロンが変質したジヒドロテストステロンなのじゃが、そもそも基本的なテストステロンの分泌量が変化して、それを補うためにジヒドロテストステロンが作られるという説もあっての・・・。
テストステロンの分泌量をコントロールすることは出来んのじゃから、いかにして正常で若々しい体内環境をキープするかが問題になってくるのじゃ。そのためにはやはり規則正しい生活が欠かせないということじゃな。
他にも髪の毛を作るために必要な栄養が不足している場合も多いんじゃ。食生活の乱れで栄養価が足りていないこと、ストレスで消費してしまっている、喫煙や過度な飲酒で栄養を浪費してしまっている、などこんな状況にならないようにしないといかんの。
頭皮を清潔に保つようにする
まずは基本中の基本である頭皮の清潔を保つ対策についてです。
ほとんどの人は毎日きちんと頭皮や髪の毛をキレイに洗っていると思いますが、頭皮の汚れは思っている以上にしつこいものです。
特に頭皮には皮脂腺がたくさんありますので、皮脂や汗で汚れたり、外気に触れるのでチリやほこりが付着したり、シャンプーの残りや整髪料などが残って汚れとなったりしやすい場所です。
これらの汚れは毎日キッチリ洗い落とす必要がありますので、シャンプーをする時には以下のポイントを覚えておきましょう。
まず、シャンプーのタイミングですが、夜が一番おすすめです。
髪の毛は寝ている間に成長するので、夜にその日の汚れを全部落としておくことで、睡眠中髪の毛が成長しやすくなります。朝晩シャワーという人もいるかもしれませんが、基本的には1日1回が目安。
1日何度も洗いすぎてしまうと、必要な皮脂まで無くなり、かえって皮脂の分泌量が多くなってオイリーになる危険があります。
気になる場合は、お湯のみで洗い流し、シャンプーは避けるのも一つの手段です。シャンプーは肌に合うものを選び、配合成分にも意識を向けてみるのも良いでしょう。
どんなシャンプーでもいきなり頭皮に付けるのではなく、しっかりと泡立ててから頭皮に付けるとすすぎ残しの原因になりくくなります。
後は、お湯でしっかりとすすぐようにしましょう。
育毛剤を使用する
自宅でできる一番の対策は、やはり質の良い育毛剤を使用することです。
育毛剤には脱毛を防いでくれる成分などが含まれていますので、これ以上抜け毛を増やしたくなくという場合にも役立ちます。
病院などで処方される発毛剤ではありませんので、現在生えている髪の毛や頭皮の状態を向上させてキープすることが目的ですが、本来まだまだ毛根に元気はあるのに、ケアを怠ることで髪の毛に元気がなくなっているだけの場合には、全体的なボリューム感も取り戻せる可能性があります。
育毛剤は継続使用が基本ですので、続けられる価格のものを選びましょう。高価すぎる育毛剤を少しずつ使っていても、あまり良い効果は得られないことが多いです。
多く使えば成果も大きいと思いがちですが、使用量は推奨量を守りましょう。事前にきちんと説明書を確認しておくことが大切です。
育毛剤博士
とあるカツラメーカーによると、男性の薄毛率は26%を超えておるそうじゃ。日本人男性の4人に1人は薄毛の兆候が現れていることになるの。
原因はいろいろと挙げられておるのだが、現代人の特徴として就寝時間が遅くなったり短くなったり、食事が欧米化したりしていることが関係しているのではと言われておるんじゃ。
薄毛が見た目上の問題だけでなく、生活の不健康とつながっているのだとしたら、これは問題じゃな。基本的な薄毛対策をしっかりと始めないといかんの